一部週刊誌で、永野芽郁氏と田中圭氏のLINEのやりとりとして記事が公開されて、XなどのSNSで情報が拡散されています。
この記事では、プライベートのLINEのやり取りを無断で公開したり、SNSで拡散することの法的問題点について解説します。
1. LINEの公開や拡散によって及ぼす影響
公開されたLINEは、永野芽郁氏と田中圭氏が不倫関係にあったと印象付けるものです。
芸能人のスキャンダルは、イメージの低下、スポンサーへの影響、ファンへの影響など多岐にわたります。
週刊誌等で報じられているLINEのやり取りが真実なのかどうかは当事者にしかわからないことだと思います。
しかし、報道やSNSで拡散をされると、その内容が真実だと信じてしまう人もいます。
このように、不倫の裏付けとして提出されたLINEのやり取りの公開は、当事者に及ぼす影響が甚大といえます。

2. 名誉毀損に該当する可能性
不倫の裏付けとしてLINEを暴露することは、名誉毀損に該当する可能性があります。
理由を説明します。
名誉毀損に該当するかは、以下の3つがポイントとなります。
- ① 公然と事実摘示をしていること
- ② 記事の内容が社会的評価を低下させること
- ③ 名誉毀損の違法性を阻却する要素がないこと
不倫報道やそれに関連するLINEの暴露は、芸能人が不倫をしている事実及びその具体的な行動を示すものです。そのため、①の要素は満たします。
また、芸能人は不倫報道で社会的評価が低下することは明らかなので、②の要素も満たします。
最後に、③の要素を満たすのかが問題となります。
以下の3つが揃ったときに名誉毀損にあたるとしても違法ではないと判断されます。
- 公共の利害に関する事実であること
- 公益の目的であること
- 記事内容が真実であること
3つの要素の考え方については、諸々ありますが、少なくとも、暴露したLINEの内容が真実でない場合は名誉毀損として違法となる可能性が高いです。
また、仮にLINEの内容が真実だとしても、芸能人の私生活、プライベートの内容が「公共の利害に関する事実」なのかは争いがあります。
過去の裁判例でも、女優のプライベートに関する事項については「公共の利害に関する事実」に該当しないと判断した事例はあります。
そのため、仮にLINEの内容が真実であったとしても、名誉毀損として違法となる可能性はあります。
3. プライバシー侵害に該当する可能性
不倫の裏付けとしてLINEを暴露することは、プライバシー侵害に該当する可能性があります。
公開されたくない私生活の情報はプライバシーとして保護される可能性が高いです。これは、芸能人であっても同じです。LINEのやり取りはまさにプライバシー情報といえます。
プライバシー侵害については、LINEの内容が真実かどうかはあまり重要ではありません。
一般の人が閲覧したときに真実だと信じてしまうような内容であれば十分プライバシー侵害が成立する可能性があります。
プライバシー侵害が違法となるのかは、社会的な影響や事実を記載する必要性など様々な要素を考慮の上で判断します。
たとえば、政治家の汚職の問題などでLINEを公開する必要性が高い場合は、プライバシーよりも公開する利益の方が優越するとの判断もありえます。
しかし、今回のような芸能人のスキャンダルの問題だと、LINEを公開する必要性がプライバシーよりも優先するとの判断は難しいように思います。

4. SNSで拡散することの問題点
SNSで名誉毀損に該当する可能性のある投稿を拡散することの問題点についても解説します。
たとえば、Xで不倫の証拠としてLINEの暴露画像が公開されており、それをリポストするなどして拡散した場合は、拡散者にも名誉毀損の責任が発生する可能性があります。
そのため、名誉毀損等に該当する可能性がある投稿を拡散することは控えましょう。
5. まとめ:LINEの暴露は違法となる可能性があります。SNSで拡散することは控えましょう。
不倫の裏付けとして掲載されたLINEの暴露は名誉毀損やプライバシー侵害となっている可能性が高いです。
名誉毀損等の投稿を拡散することは、拡散者にも法的リスクが発生します。SNSで拡散することは控えましょう。
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※上記記事は、本記事作成時点における法律・裁判例等に基づくものとなります。また、本記事の作成者の私見等を多分に含むものであり、内容の正確性を必ずしも保証するものではありませんので、ご了承ください。




