誹謗中傷や悪質な口コミへは早めに対応しましょう。

この記事では悪質な口コミでお悩みの方に向けて、①投稿者特定②削除請求③刑事告訴④損害賠償請求の流れを弁護士が解説します。

手続きが複雑ですのでまずは弁護士へのご相談をお勧めします。

目次

投稿者特定の流れ

投稿者を特定するまでの一般的な流れは次のとおりです。

Step1
弁護士に相談、開示請求の方針決定
Step2
任意の開示請求(時間の関係上省略することもございます)
Step3
コンテンツプロバイダへの裁判上の手続(仮処分or非訟)
↓開示決定
Step4
アクセスプロバイダへの裁判上の手続(仮処分or非訟)
↓開示決定
解決
投稿者の特定

コンテンツプロバイダとは、Google、Twitter、転職会議、2ちゃんねるなどのサイト管理者だと考えてください。

アクセスプロバイダとは、OCN(NTT)やKDDIなどの通信会社だと考えてください。

コンテンツプロバイダは、投稿者の足跡の情報(IPアドレス)しか保有していないこともあります。

そのため、投稿者の足跡から、アクセスプロバイダを突き止めて、氏名・住所などの情報開示請求をすることが多いです。

投稿者が特定できるまで2~3か月程度の時間がかかります。

投稿者の特定は時間との勝負です。早めの着手をおすすめします。

削除請求の流れ

投稿削除の一般的な流れは次のとおりです。

Step1
弁護士に相談、削除の方針決定
Step2
コンテンツプロバイダに対して任意削除請求
↓削除されない
Step3
裁判所への申立書類の準備
Step4
裁判所への削除仮処分の申し立て
解決
削除の決定

ご契約から法的な削除請求を行い、削除されるまでの期間は1~3か月程度が目安となります。

インターネットの投稿は、誰かが削除しない限り半永久的に残ります。

投稿者自身が投稿を削除する確率は低いです。削除請求は早めの着手がおすすめです。

損害賠償請求の流れ

投稿者への損害賠償請求の一般的な流れは次のとおりです。

Step1
投稿者を特定
Step2
内容証明郵便などで損害倍書請求の通知
Step3
裁判外で解決できないか任意交渉を行う
↓交渉決裂
Step4
裁判で損害賠償請求を行う(訴訟)
解決
判決、強制執行等

損害賠償請求は慰謝料以外に調査費用も請求できます。

企業の確固たる姿勢を示すために損害賠償請求をすべきケースもあります。

訴訟に移行した場合は、解決までに時間がかかります。

刑事告訴の流れ

刑事告訴の一般的な流れは次のとおりです。

Step1
投稿者を特定
Step2
告訴状の作成
Step3
管轄警察署に告訴状の提出
Step4
担当刑事と面談打ち合わせ
定期的に捜査の進捗確認
解決
逮捕、起訴、裁判、判決

刑事告訴を行って解決に至るまでには時間がかかります。

名誉毀損や侮辱罪で刑事告訴できる期間は、犯人を知った時から6カ月と短いです。

そのため、早めの着手をおすすめします。

※刑事告訴の結果、不起訴や略式起訴になる可能性もございます。

まとめ:解決までの流れ

誹謗中傷や悪質な口コミへの対策は次の方法です。

  1. 投稿者の特定
  2. 削除請求
  3. 損害賠償請求
  4. 刑事告訴

早めの対策が大切です。

手続きが複雑ですのでまずは弁護士へのご相談をお勧めします。

監修者:よつば総合法律事務所 弁護士 辻悠祐
プロフィール

大阪弁護士会所属弁護士。よつば総合法律事務所大阪事務所所長。企業法務チームに所属。インターネット上の誹謗中傷の対応、企業及びクリニックの顧問業務、使用者側の労働問題などを担当している。

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